Uber、Lyftら運転手が全世界でストライキ。ギグエコノミーの労働者保護求め

今週金曜日の米配車サービス最大手ウーバー(Uber)の上場を前に、Uberやリフト(Lyft)などの運転手らが、労働条件の改善や賃金の上昇を求め、全世界で大規模なストライキを実施した。

Voxによると、ロサンゼルスのUber運転手Karim Bayumi氏が4月20日、ライダーズシェア・ドライバーズ・ユナイテッド(Rideshare Drivers United)と、労働条件の不平等を訴えるストライキを組織するとSNSで表明して以来、多くの都市が参加を表明した。

ストライキは、ニューヨーク、ロサンゼルス、サンノゼ、サンフランシスコ、ワシントンDC、ボストン、シカゴ、アトランタなど全米各地のほか、ロンドン、サンパウロ、シドニー、チリ、コスタリカなどの海外でも行われた。

ロングアイランドシティーでの集会©mashupNY

ニューヨークでは、一部の運転手が午前7時から9時までストライキを行った。ブルックリンブリッジで数十台がキャラバンを行ったほか、ロウアーマンハッタンのチャージングブル前、UberやLyftのサービスオフィスのあるクイーンズのロングアイランドシティで抗議集会を行った。

©mashupNY

クイーンズの集会は午後1時過ぎにスタート。数十名が参加した。ニューヨークタクシー労働者組合(NYTWA)トップのバイラビ・デサイ(Bhairavi Desai)氏は「UberはIPOで時価総額が数千億ドルとなる一方、世界中の運転手は最低賃金を得ることさえままならない。」とUberを非難。運転手の雇用の保障や、手数料の上限の設定、最低賃金28ドルを求め、今日は始まりにすぎないとして今後も対決する姿勢を示した。

ストライキの背景

UberやLyftドライバーは、請負業者とみなされるため、労働法が適用されず、従業員のように有給休暇や健康保険、労働者災害補償などが提供されない。今回ストライキに参加した運転手によると、理由なく会員資格を剥奪される事例もあるという。また労働組合を結成し、使用者と交渉にあたる権利も保障されていない。これらは、ギグエコノミーの特徴の一つで、正社員に必要な費用を回避することで、企業はより多くの利益を生み出すことができる。

Uberの運転手の雇用形態を巡っては、運転手から集団訴訟が行われ、裁判で6年以上争われてきた。今年3月、Uber側が1万3600人の運転手に対し、2,000万ドルを支払うことで和解が成立した。しかし雇用形態に変更はなかった。

LAタイムズのジョハナ・ブヤン(Johana Bhuiyan)記者は、今回の運転手のストライキは、企業に対してはなく、議員に向けたものだと述べる。運転手の賃金の引き上げや、企業側の手数料の上限設定、費用と支払の透明化などに対する立法を求めているという。

2020年大統領選の民主党候補の一人、バーニー・サンダース(Bernie Sanders )上院議員(無所属・バーモント州)は、サンフランシスコ・クロニクルに投稿した論説で、ドライバーのストライキを支援し、ギグエコノミーから労働者を保護するため、現政権を打倒すると表明した。
サンダース議員は、トランプ政権がギグエコノミーに携わる労働者をフルタイム従業員と同類とする規定を撤廃したと非難。労働局が先週、これらの労働者は「請負人」に該当すると発表したことに言及し、彼らの労働組合の加入は一層難しくなったと批判した。

同日朝、Uberの広報は、運転手に提供している全てのプログラムのリストを公開し、「ドライバーは我々のサービスの中心であり、彼らなしに成功はありえない。」と声明を発表した。

ギグエコノミーで働くメリットは多いのですが、個人として仕事を請け負う為立場が弱く保護もない状態です。今回のストライキに向けての発信というより議員や世論に向けたものというのが時代を感じさせます。

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