知らないと損をする「副業」を成功に導く心得

新型コロナウイルス感染防止のために在宅勤務が増えたり、勤務先が休業になったりしたという方は多いのではないでしょうか。ステイホームによって思いもよらず手にした時間で、休業などによる収入減を補うべく「副業・兼業」への関心が今、高まっているようです。

内閣府の調査(新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査)によると、20歳代の54%、30歳代で46%が「感染拡大前に比べて、職業選択、副業等の希望が変化した」と回答。また、仕事への向き合い方への意識も全体で57%が変化したと回答しています。

単発の仕事を請け負う副業ニーズの高まり

アメリカにおいては、インターネットを通じて単発の仕事を請け負う働き方のことを「ギグエコノミー」と言い、Uberドライバーをはじめとする「ギグワーカー」が趨勢を占めています。日本でも、コロナ禍によって在宅テレワークで働く人が増えたことが追い風となり、仕事を外部委託したい企業と、請け負いたい個人をインターネット経由で仲介する「クラウドソーシング」は活況です。 Web・IT系やクリエイティブ系の仕事はもとより、営業や人事、広報、経理、コンサルティングなど仕事の幅も多種多様になっています。

日本においても、企業に属しながらギグワーカーとして副業・兼業する人のニーズがさらに高まっていくものと考えられます。会社員として働きながら副業・兼業を行っていく場合、どのような点に気をつけたらよいのでしょうか。

副業・兼業をやることに決めたら、まず就業規則を確認しましょう。副業・兼業が認められている場合でも、申告のみでよいのか、許可制なのかなど、定められたとおりの手続きをきちんと行うことが大切です。会社によっては一定以上の残業時間がある場合はNGなど、「こういった場合は不可」と定めていることもあります。

このような社内のルールを無視したり、「会社に内緒でやってしまおう」と隠し事をすることは、決してお勧めできません。 就業規則に違反した場合、懲戒処分が課せられることもあります。その点を甘く見ずに、やると決めたら、むしろ堂々とやるほうが精神的にもスッキリするのではないでしょうか。

企業側の副業に際しての懸念点には、健康管理への対応はもちろん、職務専念義務や秘密保持義務、競業避止義務をどう確保するかといったことが挙げられます。副業・兼業に時間や気を取られすぎて、本業の職務に専念できない、といったことがあっては論外です。

逆にいえば、こうした点をクリアし、本業での生産性を高めて、より良い企画やビジネスの提案、外部とのネットワークなどを構築することができれば、本人にとっても会社にとってもWin-Winな関係を築くことができます。

これまでは残業が多かったり、通勤で体力的に疲れてしまったり……と、物理的に難しい側面がありました。それがコロナ禍で残業は減り、在宅勤務であれば隙間時間をうまく活用することで、副業・兼業がしやすくなったのです。個人にとって副業・兼業は、これまでのキャリアやスキルを活かしてさまざまな仕事を請け負うことができ、収入増につながるばかりでなく経験や人脈も広がり、新たな知見も得られるチャンスと言えます。

副業で働くときの契約内容に注意

副業・兼業を行う場合に最も重要なのが、どのような契約で働くことになるか、自身でしっかりと理解しておくことです。というのも、副業・兼業として働く場合、雇用契約ばかりでなく、業務委託契約を結ぶケースも多いからです。

副業・兼業も雇用契約を結んだ場合、労働基準法において、「労働時間は、事業場を異にする場合おいても、労働時間に関する規定の適用については通算する」と規定されており、これは事業主が異なる場合も含まれます。そうなると企業側は、従業員の本業と副業・兼業先での労働時間をそれぞれに把握する必要が生じます。ですが、本人から自己申告してもらい適切に管理するのは、企業として難しい一面があります。

また、労働者の副業・兼業先での働き方に関する企業の安全配慮義務について、現在のところ明確な司法判断は示されていませんが、使用者は労働契約法第5条の安全配慮義務を意識しています。このような状況を考慮し、企業側は従業員が副業・兼業をする、もしくは副業・兼業人材を受け入れる場合、雇用契約よりも業務委託契約のほうが好ましいと考える傾向があるのです。

業務委託契約で働く場合、雇用契約のように主従関係のない、独立した事業者間の契約になります。個人で仕事を請け負うときは口約束で済ませず、業務内容の範囲や委託報酬、支払方法、損害賠償など、しっかり確認したうえ契約内容を確認できる文書を保管しておくようにしましょう。

また、会社員の場合、毎月の給与から所得税は天引きされ、年末調整も会社で対応してもらえるので、あまり税金面に関して意識することはないでしょう。しかし、副業を始めて収入が増えたら、そういうわけにはいきません。副業での所得(収入から必要経費を差し引いたもの)が年間20万円を超えたら、確定申告を行う必要があります。

20万円以下であっても、副業収入から徴収された所得税が、納付すべき所得税額を上回っていることがあります。このようなときは確定申告をすることで、納め過ぎた税金を取り戻すことができます。なかなか自分で計算するのは面倒ですが、ネット上に公開されている税金の自動計算サイトなどを利用すると便利です。

さらに踏み込んで、本業の時間を短縮し短時間ずつ複数社と雇用契約を結ぶ場合は、社会保険や雇用保険について考えておく必要も生じてきます。社会保険や雇用保険は、複数社での労働時間を合算するという仕組みではないため、雇用関係を結ぶすべての企業で適用関係を満たすことができず、社会保険や雇用保険に加入できないという可能性がでてくるからです。

副業・兼業するとなると契約や税金面、社会保険のことなど、これまで会社任せにしていたことを自分の頭で考え、行動していくことが求められます。

コロナ禍を機に見直される働き方

現在、個人事業主なども含めた広義の意味でのフリーランス人口は約1034万人、うち常時雇用されていて副業としてフリーランスの仕事を行う人は約409万人いると言われています(ランサーズ「フリーランス実態調査2020年版」より)。

一方、企業側においても、副業を容認する動きが広がりつつあります。かつて副業というと、どこか後ろめたさが感じられるような響きがありましたが、今では完全に容認している企業も珍しくありません。たとえばライオンは、人事部が社員に副業を紹介する取り組みを始めただけでなく、新規事業育成に向け副業で働く人を公募し始めるなど、副業人材を積極的に受け入れる動きも見られます。

政府は働き方改革の一つに副業促進を据えてきたものの、伸び悩む状況が続いていました。コロナウイルスの感染問題を機に、その状況は変わりつつあります。それは副業・兼業ばかりではありません。働き方のパラダイムシフトが起きています。

完全に働き方を見直し、リモートワークで都心から地方への移住を考える人もいれば、副業・兼業先を地方にして、新しい世界を広げたいと考える人もいます。また、異業種の兼業を組み合わせることで、セーフティーネットを確実なものにしたいという人もいます。価値観が多様化する中で、どのような働き方が自分にとってベストと言えるか、改めて考えてみるタイミングがきているようです。(東洋経済オンライン)

COVID-19の影響で益々副業やギグワークが注目されてきました。趣味や興味のある分野から初めて行く方が継続でき、自分ならではのスキルが無理なく獲得できるのでお勧めですが、どうしても収入目的で始めざるを得ない状況もあるかと思います。

そんな時は仕事を探すより、まず個人事業主として登録しておきましょう。打ち合わせなどのランチなど経費で落とせ、もしテレワークで自宅を働く場合は家賃も経費の対象となり得ます。これだけで年間数万〜数十万の出費をお避けることができると思います。

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