いらなくなった中古電子機器から金をとる

 

電子機器に金が含まれていることはよく知られていますが、大量の電子機器があるなら業者にお金を払って処分するより自分で金を採ってみよう、といった記事になっています。ただし危険なので実際に行動に移すより記事を見るに留めておいた方が良いかと思います。

 

ご家庭内に放置されている古い電子機器を捨ててしまうのはちょっと待って欲しい。それらには微量ながら金が含まれているのだ。チリも積もれば山となる。他人のものになるくらいなら、自分で取り出してみようじゃないか。

ラップトップパソコン、電話、カメラなどの回路基板は、ふんだんに金メッキされていて、プリンターやスキャナーにも、金、銀、銅、プラチナが含まれている。

金は高価だし、伝導性があり、柔軟で、ほかの金属よりも安定した価値がある。これらの廃品から金を回収し、精製し、売れば儲かることはわかっているが、金を抽出するための複雑な手順は、化学の専門知識だけでなく、さまざまな装置が必要となってくる。しかし、適切な知識と経験と道具があれば、いらなくなったパソコンの部品や電子機器から貴重な金を取り出すことが可能になるという。

以下の錬金術は1人のアメリカ人、ジョセフ・マーチソンが自らの手で金を抽出するノウハウだが、それでもやっぱりそれ相応の技術スキルと知識が要求される感じだ。尚、「化学薬品の取り扱いには注意し、火を使うときの安全は確保すること」と、マーチソンはおっしゃっている。

金が含まれている電子機器を用意することからはじめる。

■必要なもの■

・いらなくなった電子機器
・ゴム手袋
・ゴムのエプロン
・ゴーグル
・薬局で売っている3%に薄めた過酸化水素水(オキシドール)
・金物店で売っている31%濃度の塩酸
・金物店、自動車用品屋で不凍液用メチル水和物(メチルアルコール99.9%)
・ドリップコーヒーを入れるとき使う漏斗型のフィルター
・大きな耐熱ガラス容器2個(コーヒー用ポットでも可)
・ガラスかプラスチックのかき混ぜ用スティック
・0.2グラムなど、少量単位で正確に測れるはかり
・硬質はんだ用ブローランプ
・ホウ砂
・金より高い融点をもつ陶製のボウル
・2対1で混ぜられる計量カップ

1.いらなくなった電子機器材から金を取り出す

パソコンのプロセッサー装置、古い電話のコードなど、金を含む金属スクラップを集める。旧式の電子機器ほど金の含有量が高い。集めたものを、金を洗浄が必要な回路、金めっきされた部品、金のピン、金のフィンガ
ーにより分け、大きいもの、小さいものに分ける。

2.フィンガーを取り除き、回路を洗浄する

化学薬品を使うため、ゴム手袋やエプロンやゴーグルをつけ、装備を整える。刺激臭があるので戸外で行うこと。ガラス容器の中に金のフィンガーときれいにした回路を入れる。もうひとつの容器に塩酸と過酸化水素を入れて混ぜ、それをフィンガーがひたるくらい注ぎ、一週間ほど毎日かきまぜる。


3.計量

はかりを正確にゼロに合わせておく。

4.灰吹き

灰吹きとは、鉱石や合金を高温で熱して、金や銀のような貴金属に分離させるためのプロセス。貴金属は酸化せず、化学的反応をおこさないという原則に基づいている。高温で熱すると貴金属は分離し、その他の金属はスラグ(鉱滓)やほかの混合物になる。この処理法は、青銅器時代から行われていて、今日でも95%の純度の金や銀を取り出すことができる。しかし、この方法では金から銀は分離させることはできない。固体片をスラグが出なくなり、明るい金色の粒になるまで燃やして、冷ましてから重さを量る。

5.金の薄片と粉末

一週間が過ぎると、洗浄したフィンガーや回路板から金の薄片や粉末が集められる。つけていた液は黒ずみ、かき回すと金の薄片が浮かんでいるのが見えるようになる。フィルターにこの液を注いで金を漉す。液は捨てないでとっておく。回路板を選り分けて、メチル水和液をかけてきれいにする。99.9%メチルアルコールなので、水よりもきれいになり早く乾く。水だと金片にからんでしまい、正しい重さが測れなくなってしまう。



6.ホウ砂で金を抽出する。

実際に金を抽出する方法としてはふたつある。ひとつは水銀に溶け込ませるアマルガム法だが、毒性の副産物ができ、何代にも渡って影響が出るのでお奨めしない。もうひとつのホウ砂を使う方法は、金採掘職人の技だ。ホウ砂が金を含むあらゆる鉱物の融点を下げるという原則を利用している。金の融点は1063℃で、安物のバーナーなどではとても到達できない高温だ。しかし、ホウ砂を加えることで、この融点の温度が低くなり、大火力がなくても金を溶かすことができる。ホウ砂を使えば、水銀の粉が出ることもなく、金の抽出量が増す。

7.金片を溶かす

きれいにした金片の重さを量る。溶解や灰吹きで金片を溶かしたときにどれくらい量が減ったかがわかる。陶器のボウルを熱する。ホウ砂を入れておけば、割れる心配はない。ホウ砂が溶けたら、金片を加え、いい金の粒がとれるまでホウ砂をさらに加える。冷ましてまた重さを量り、失われた量をみる。


8.金だ!

これで電子機器から金が取れた。私の場合、最初の写真のバケツ一杯で576.5グレーン(1グレーン=0.0648グラム)とれたので、6万円から16万円相当になった。これで引退しようかと思う。


via:Gold Recovery・原文翻訳:konohazuku

古い電子機器から金を取り出す方法は誰もが一度はやってみたくなる錬金術なようで、様々な人々がその方法を公開している。

集積回路チップから金を取り出す方法

(カラパイア)

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