米上院議員がUberやLyftなどに対し新型コロナの影響を受けるギグワーカーたちへの経済的配慮を要請

ギグエコノミー企業の中には、すでにその労働者間の新型コロナウイルス(COVID-19)の拡散を防止するための措置を講じているところもあるが、米国バージニア州選出のMark Warner(マーク・ワーナー)上院議員は、そうした企業に対してウイルスの影響によって労働者たちが経済的苦境に陥らないような配慮も求めた。

「労働者が病気になるか、自己検疫(自宅待機)の状況に陥った場合には、その財政的苦境の可能性に対して、何らかの対応をとっていただきたいと、強くお願いしたいと思います」と同議員は書いている。「新型コロナウイルスの拡散を抑制するためには、経済的不安定性が労働者の皆さまに公衆衛生ガイダンスに従うことを躊躇わせるような事態にならないように、プラットフォーム企業の皆さまには率先して例を示し、対応していだくことが重要なのです」と続ける。

ワーナー上院議員は、UberやLyft、Instacart、Postmates、Grubhub、そしてDoorDashへ宛てた別々の手紙の中で、いくつかのアイデアを提示している。1つ目は、検査や自己検疫のために休暇を取る必要がある場合に、ギグワーカーが利用できる特別なコロナウイルス健康基金を設立することだ。また別のアイデアはたとえ通常の平均時間分の労働を行えない場合でも、労働者たちに通常の平均賃金を支払うというものだ。

「自らの責任に帰すことのできない健康上の緊急事態が、労働者とその家族に対して、過度の財政的負担をかけるべきではありません」と同議員は説明する。

UberはTechCrunchへのメッセージの中で、影響を受ける可能性のあるドライバーたちに補償を行うためのオプションを検討していると述べた。「私たちは公衆衛生コンサルの専門家と公衆衛生組織からの助言を受けている専任のグローバルチームを持っています。事業を展開する世界中の各市場で、必要に応じて対応を行うよう努めています」とUberの広報担当者は答えている。「私たちはチームはまた、コロナウイルスのために検疫状態に置かれたり診断されたりしたドライバーの皆さまに対して、個別に、あるいは基金を介して、または同業他社と提携して補償を行う方法を検討しています。上院議員には私たちの計画についての最新情報を提供し、議員からの手紙に直接の対応を続けます」と続けた。

Lyftの場合は、広報担当者による声明の中で、同社からワーナー上院議員のリーダーシップへの感謝を述べつつも補償の可能性については明示的に言及していない。「私たちは適切な行動を取ることに注力し、複数のシナリオを積極的に計画しているところです」とLyftの広報担当者は述べている。「政府当局者と調整を行う準備は整っています」と続ける。

一方DoorDashは、DoorDash配達員の福祉向上に役立つ「革新的なソリューション」について米国時間3月6日に上院議員と議論する予定だと述べている。「DoorDashのタスクフォースは、新型コロナウイルスの拡散に対抗して、コミュニティ全体の安全を保護するための、包括的な戦略の策定と実施に積極的に取り組んでいます」とDoorDashの広報担当者は述べている。「消費者の皆さま、配達員(Dashers)、そしてお店の方々に対して最新の公衆健康ガイドラインの提供を続けます。そして、アプリを用いてドアの前のどこに食べ物を置けば良いかを指定できる配達指示機能が使えることを、影響を受ける地域で周知しようとしています」と続ける。

また、非対面配達オプションの提供を開始したPostmatesは、米国疾病予防管理センター(CDC)からのガイダンスが更新されるたびに、その情報を労働者たちと共有すると述べている。さらにPostmatesは、同議員に対して「当社の柔軟な労働力の福利に投資する」計画を説明する予定であると述べた。

「コミュニティの健康と安全はPostmatesにとって最優先事項です。最新の予防措置を認識して貰うために、私たちはCDCの予防ガイダンスを配達を行う方々に向けてアプリ内で発信し続けます」とPostmatesの広報担当者は声明の中で述べている。「またPostmatesは本日、非対面でのお届けを指定するオプションも発表しました。私たちは引き続き、従業員、商店、消費者の皆さま、およびコミュニティのすべての方々が、手を洗ったり、調子が悪いときには外出を控えるといった、安全プロトコルに従うことを奨励して行きます」と続けた。

GruhHubも同様に、ドライバー、消費者、そしてレストランパートナーの、健康と安全に焦点を合わせていると述べている。「私たちはドライバーの安全性と福祉に対するワーナー上院議員の懸念を共有し、これらの重要な問題について上院議員と積極的に協力して行きます」と広報担当者は声明で述べている。

ギグエコノミー企業たちの対応への注目が集まったこのタイミングは、ギグエコノミー企業の多くがカリフォルニア州のギグワーカー保護法に対して対抗しようとしているタイミングに重なっている(この法律によって、企業はその労働者を独立請負業者として扱うことが難しくなる)。もし労働者たちがW-2従業員として分類された場合には、ヘルスケアや有給休暇などが与えられることになる。

ギグエコノミーの外の世界を見れば、例えばMicrosoft(マイクロソフト)やFacebookのような企業は、この方面に対してより積極的に行動している。たとえばマイクロソフトの場合、新型コロナウイルスの懸念によって仕事ができない場合でも、その時間給労働者に対して、通常の賃金を支払うことを約束している。Facebookも、マイクロソフトの発表後まもなく、懸念のあるこの時期に働けない臨時職員たちへの支払いを約束した。 SXSWも最近会議をキャンセルしたばかりだ。

TechCrunchはInstacartに連絡を取っている。なんらかの回答があれば記事を更新する予定だ。(TechCrunch)

日本でもコロナウイルスにより打撃を受けている個人事業主・フリーランサーについて発注者に配慮を求めるよう要請し始めたようです。

経済産業省より新型コロナウイルス感染症により影響を受けている個人事業主・フリーランスとの取引について、発注事業者に要請

実際クラウドサービスやネットの普及のお陰でリモート間で仕事ができる環境が整ってきているというのも大きく、通勤のストレスがなくなってリモートにしてもほとんど問題なかった、という企業からの声も挙がって来ています。

ネットを通じて単発の仕事を請け負っているギグワーカーたちはこのような時のセーフティネットが一部地域を除いてまだまだ整備されていないため経済的打撃を受けやすい立場です。一言で言えば無収入になります。逆にネットを通じて仕事をしているIT関連の人たちが改めて見直されるかもしれません。企業側もギグワーカー達を安く利用する、という発想では継続したサービスも持続困難なためこの機会を通じて最低限安心して働ける法整備が整ってきてくれれば良いのですが今回も要請に留まっており強制力は何もないので日本ではまだ先のことになりそうです。

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